みんなではなそう みらいの図書館
さまざまな市民の意見を取り入れるために開いたワークショップです。
みんなが使いたくなる図書館に近づく、貴重な声をたくさん聞くことができました。
第1回「図書館ってどんな場所?」
● 日時 | 2020年7月25日(土) 9:00~12:00 |
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● 場所 | まなび学園 3 階 第 2・3 中ホール |
● テーマ | 図書館ってどんな場所? |
● 参加者 | 高校生 19名、20代 13名 |
● アドバイザー | 富士大学教授 早川 光彦 氏 |
図書館整備のこれまで
はじめに、生涯学習課から花巻図書館の現状や、これまでに花巻市が行ってきた図書館整備の内容を説明しました。現在の花巻図書館は、昭和48年に建てられたもので、今年で築47年と老朽化が進んでいます。また、閲覧スペースが2階にあり、利用しづらいことや蔵書スペースが少ないなどの課題があり、生涯学習施設として、また市街地再生の核として、新しい図書館の整備が求められてきました。
平成29年に「新花巻図書館整備基本構想」を策定し、①郷土の歴史と独自性を大切にし、豊かな市民文化を創造する図書館、②すべての市民が親しみやすく使いやすい図書館、③暮らしや仕事、地域の課題解決に役立つ知の情報拠点としての図書館、の3つの基本方針を示しました。
今年度「新花巻図書館整備基本計画」を策定するにあたり、ワークショップを開催し、みなさんと一緒に未来の図書館について話し合います。
図書館ってどんな場所?
次に、アドバイザーの早川氏より「図書館ってどんな場所?」というテーマで、話題提供をいただきました。
早川氏は宮城県仙台市出身で、川崎村立図書館(現一関市川崎図書館)にて主任司書として設立に関わり、2004年からは南相馬市立中央図書館の新設に尽力されたのち副館長として活躍されました。2014年からは富士大学経済学部の教授として教鞭をとりながら、東北地域の公共図書館の新設にも携わっています。
早川氏からは、ご自身が携わってきた公共図書館のエピソードや写真をもとに、人々の生活全般を支援する場としての図書館について、ご紹介いただきました。本の貸し出しだけでなく、人が集まることで情報が集まり、コミュニティが生まれ人と人がつながる、「本のある広場」としての図書館の役割をお話しいただき、これから新しい図書館を考えるうえで大切にしたい観点を共有することができました。
こんな図書館がほしい!
その後「こんな図書館がほしい!」というテーマで60分のワークショップを行いました。早川氏からの話題提供を受けて、自分は、そして私たちはどんな図書館がほしいかアイディアを出し合いました。
まずは自分で考えたアイディアを、付せんにどんどん書き込んでいきます。次にグループ内でそれぞれのアイディアを共有し、カテゴライズしていきます。
最後にグループごとにどんな話し合いがされたかを発表しました。新しい図書館に求めるサービスとして、WiFi環境の整備やiPadの貸し出しなど、若い世代ならではの意見や、「癒しのための小動物がいる図書館」や「足湯のある図書館」など、ユニークなアイディアも生まれました。
今回のまとめとして、早川氏からの講評では、「今回の話し合いでは、お金をかけずに実現できそうなアイディアがたくさんありました。このワークショップで一番得をしたのは花巻市!これからつくる新しい図書館にはこういうものが大事、ということを若いみなさんが教えてくれました。次回も楽しみにしています」とコメントをいただきました。
次回は8月8日(土)に2回目のワークショップを開催します。今回出たアイディアを基により具体的な、そして「花巻らしい」図書館を考えていきます。
*場所 なはんプラザCOMZホール
*時間 9:00〜12:00(20代編)、14:00〜17:00(高校生編)
参加者のアンケートから
・図書館は正直に言ってマイナスなイメージだったけど、生活に必要な存在になると思った。
・普段なら会わなかったたくさんの人と図書館について話し合えて楽しかった。
・たくさん要望が出た。すなわちこれまでの図書館は問題が多かったのだと気付いた。
・将来やりたい事がある程度決まっているけど、図書館をつくるしごとを専門でやりたい‼と心変わりしそうなくらいおもしろかった。