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2022/11/30

【花巻図書館コラム・第3回】図書館を楽しもう!館内探検ツアー 〜3階・新聞資料室編〜

 

新しい図書館の実現に向けて、花巻市ではさまざまな活動を行っています。
今の図書館も、未来の図書館も、より多くの方に親しんでもらえるように、ちょっとした写真と文で、本や図書館にまつわるお話を紹介していきます。

 


 

 

花巻図書館外観

 

日頃から花巻市民をはじめ、多くの方々に親しまれている花巻図書館。
その館内を、花巻図書館司書の片島博子(かたしま ひろこ)さんに案内してもらいながら深掘りする特集『図書館を楽しもう!館内探検ツアー』を全3回にわたってお届けしています!

 

インタビューの様子

館内を案内してくれた花巻図書館司書の片島博子さん

 

シリーズ1回目は「2階・カウンター奥の書庫」を、2回目は「3階・郷土資料室」を探検しました。

【第1回】図書館を楽しもう!館内探検ツアー 〜2階・カウンター奥の書庫編〜はこちら
【第2回】図書館を楽しもう!館内探検ツアー 〜3階・郷土資料室編〜はこちら

 

早くも最終回となる第3回は、「3階・新聞資料室」を紹介します!

新聞資料室は、第2回で探検した郷土資料室のすぐ隣。
2階のカウンターに申請することで誰でも利用することができます。

 

新聞資料室出入口

主な所蔵資料がピックアップして示された「3階・新聞資料室」出入口

 

めくって巡る過去の記録

 

片島さん「新聞資料室には岩手日報、岩手日日はなまきといった岩手県内を中心に発行されている地方紙や、朝日新聞などの全国紙、河北新報などの県外の新聞のバックナンバーが保管されています」

 

ジャンルの制限なくさまざまな蔵書が並ぶ2階の閲覧室や書庫、郷土資料という枠組みの中で幅広い資料が収集されている3階の郷土資料室とは異なり、これまで発行されてきた新聞のみが集められているこの部屋。
所蔵されている新聞は、新聞資料室内では20種類、書庫などを含めるとなんと30種類以上!
今現在発行されているものだけでなく、既に廃刊してしまった地方紙や地域紙も保管されています。

 

新聞資料室内

青色の保管ファイルがずらりと並ぶ室内

 

背の高い本棚を埋め尽くす大きな背表紙は、新聞を原寸のまま収集・保管するための専用ファイル。
統一されたファイルがぎっしりと並べられている光景は、他の閲覧室とは一味違った迫力があります。

 

片島さん「花巻図書館の新聞資料の特徴は、すべて紙で保管されていることです。
他の図書館では保存などの観点から新聞紙のままで所蔵されていない場合もあり、例えば岩手県立図書館では、一部のバックナンバーがデータベース(電子資料)やマイクロフィルムでも保存されています。
見やすさ、調べやすさなど、それぞれに特徴があるので、利用方法に応じてご案内することもあります」

 

大まかな記事内容や発行年月日をデータベースで調べ、実際の紙面は花巻図書館で閲覧する……というように、組み合わせた使い方をする人もいるのだとか。

また、花巻周辺で発行されていたさまざま地域紙が所蔵されていることも、市立図書館らしい特徴の一つ。
大きさ、紙質、記事内容など、比べてみるとそれぞれに個性があると分かるのは、実際の紙面を並べて見比べることのできる花巻図書館ならではかもしれません。
インターネットやSNSのなかった時代、新聞が貴重な情報源のひとつだったことを考えると、地域紙の多様さから当時の情報への関心の高さが伺えます。

 

地域紙

大きさからも個性が感じられる地域紙

 

「あの日」「あの時」を探すワクワク感

 

新聞には、発行当時のニュースや社会情勢などが掲載されていて、どんな物事が世間の注目を集めていたのか、どんな情報を人々が求めていたのかということが分かります。
例えば「花巻市に関する新聞記事」とテーマを決めて探してみると……1954年の旧花巻市誕生、1964年の花巻空港開港、1985年の新花巻駅開業など、花巻市のこれまでをたどることのできる記事を発見!
職員の方にお手伝いしてもらい、現花巻図書館の開館を知らせる1973年当時の記事も見つけました。

 

片島さん「レファレンスの一環として、新聞資料を探すお手伝いも行っています。
記事内容に加えて掲載新聞社や年月日など、情報が多いほどご案内もしやすくなります。
『自分が小学生の時に新聞に載った記憶があり、それを子どもに見せたい!』と、過去の新聞記事を探している方がいらしたこともありました」

 

レファレンスを活用することで、自分だけでは見つけにくいような資料にもたどり着きやすくなります。
ちょっとした出来事やささやかな思い出も、関連する記事を通して人と分かち合えると考えると、過去の新聞を見返す楽しみが広がりますね。

 

新聞閲覧

写真や記者、市民のコメントを通じて当時の追体験ができるのも、新聞の面白さのひとつ

 

片島さん「新聞資料室内の資料はすべて貸出禁止ですが、個人利用の範囲であれば紙面の有料コピーが可能です。(白黒1枚10円)
古い資料も多いため、閲覧する際には大切に扱っていただくようお願いしています」

 

古いものでは昭和初期のものから原紙の状態で保管されていて、冊子になっている縮冊版も含めると明治期にまで遡ることができるというのだから驚きです。
「歴史的な出来事が起こった日」「自分の誕生日」など、テーマを決めて記事を探してみると新たな発見がありそうです。

過去の出来事について知りたい、花巻のこれまでについて調べたい、懐かしい思い出にもう一度触れたい。
そんな方におすすめな「3階・新聞資料室」を紹介しました。
ぜひみなさんも、新聞資料室を覗いてみましょう!

 


 

全3回でお届けした「館内探検ツアー」、楽しんでいただけましたか?
普段何気なく利用している図書館でも、知らなかった場所やもっと知りたくなったことなど、多くの発見があったのではないでしょうか。
これから花巻図書館に足を運ぶ際には、ぜひ「2階・カウンター奥の書庫」「3階・郷土資料室」「3階・新聞資料室」も活用してみてください!

 

「館内探検ツアー」を動画で体験しよう!

花巻図書館内を紹介したショートムービーをぜひご覧ください。

 

 


 

おすすめ本紹介コーナー【ぼくの・わたしの読んだ本】

 

花巻図書館にかかわるみなさんに、おすすめの本を紹介してもらいました!

 

●紹介テーマ:秋、冬になると読みたくなる本
●紹介してくれた人:ユウキさん(中学生、13歳)

 

特装版 最高に泣けるピュアストーリー(3)『君の嘘と、やさしい死神』

著:青谷 真未
発行:ポプラ社

 

●あらすじ

君のついた最後の嘘が、たったひとつの真実なんだ。運命的に出会った高校生のふたりがある出来事に襲われ――。究極の恋愛小説。

(出典:ポプラ社. “君の嘘と、やさしい死神|特装版 最高に泣けるピュアストーリー|YA|本を探す|ポプラ社”. ポプラ社.https://www.poplar.co.jp/book/search/result/archive/4161003.html)

 

●おすすめポイント

表紙の絵がきれいで、読んでみようかなと思ったのがこの本を手に取ったきっかけです。
物語の中で特に気に入っている部分は、読み進める中で印象に残った、主人公とヒロインが花火を見る場面。
失敗してもいいから挑戦してみる心を教えてくれる、そんなお話です。
秋休みや冬休みなど、お休みの空いた時間の読書におすすめします。

 

今回紹介した本は花巻図書館にて貸出しています。
以下のリンクから検索や予約ができるので、気になる本はぜひチェックしてみてください!

花巻市立図書館 (apsel.jp)