図書館はどこにあるといいの?
多くの人に使ってもらえる場所や空間。
市民のみなさんのご意見を大切に検討していきます。
建設候補地の
検討について
新しい図書館の建設候補地については、これまで行ったワークショップや会議から「花巻駅前」と「総合花巻病院跡地」の2か所に絞られてきたと考えておりますが、令和4年度に開催した市民説明会では「それぞれの候補地に整備する場合の事業費の比較検討なしには、建設場所について判断できない」という意見をいただいたため、それぞれの候補地について事業費やイメージパースを作成する比較調査を行いました。
ここでは、比較調査結果の概要についてご紹介します。
比較調査資料をもとに、無作為に抽出し参加申込をされた市民で、候補地ごとのメリットやデメリット、デメリットの解決方法などを話し合う市民会議については、下記からご覧いただけます。
比較調査結果について
今回実施した比較調査では、候補地ごとに複数の配置案を検討しました。
配置案の検討にあたっては、まず、新しい図書館の来館者数の目標や、今ある周辺の駐車場の空き状況などを確認し、新しい図書館を整備する場合に何台の駐車場が必要になるのか、駐車需要推計を行いました。
駐車需要推計で検討した駐車台数について、平面駐車場として整備するか、立体駐車場として整備するかという検討や、図書館の階数をどうするかといった組み合わせを「ゾーニングプラン」として整理し、さらにそこから、法規制等を踏まえてより詳細な配置計画(土地利用計画)を検討するなかで、すべての配置案について、概算事業費の整理を行いました。
その中から比較調査では、可能性のある3案(駅前2案、病院跡地1案)についてイメージパースを作成しましたが、概要版資料の作成にあたっては、図書館の使いやすさから、2案を掲載し、その他の配置案については参考資料として掲載しました。
1.駐車需要推計
- 新花巻図書館の来館者目標に基づく必要駐車台数の検討
- 建設候補地の周辺施設利用における必要駐車台数への影響検討
- 新花巻図書館の駐車必要台数の策定
2.図書館事業費等の比較
- 建設候補地の現況整理
- 新花巻図書館整備基本計画(試案)の検証
- ゾーニングプランの検討
- 土地利用計画図の作成
- 建物基本計画の検討
- 概算事業費の作成
- イメージパースの作成
業務報告書の作成・納品
1.駐車需要推計
まず、新花巻図書館に必要な駐車台数は、「大規模開発地区関連交通計画マニュアル改訂版(国土交通省」及び「大規模小売店舗を設置する者が配慮すべき事項に関する指針(経済産業省)」を参考に、花巻市の実情にあわせて、以下のとおり算出しました。
項目 | 平日 | 休日 | 備考 | ||
A | 来館者目標数(人) | − | 1,200 | 1,800 | 利用登録率の目標(全国の貸出密度上位の自治体と同程度)及び他市先進図書館の利用状況等から |
B | ピーク率(%) | (ピーク1時間あたりの来館者数)/(日来館者数) | 13.6 | 14.4 | 現花巻図書館の曜日別時間帯別利用統計(H28~R1、R5年度)から |
C | 自動車分担率(%) | (自動車による日来館者数)/(日来館者数) | 79.6 | 81.5 | 現花巻図書館の利用状況調査(R1年度)から |
D | 平均乗車人員(人/台) | (自動車による日来館者数)/(日来館自動車数) | 1.16 | 1.52 | 現花巻図書館の利用状況調査(R6年度)から |
E | 平均駐車時間係数 | (平均駐車時間)/60分 | 0.91 | 0.91 | 現花巻図書館の利用状況調査(R5年度)の結果に 新花巻図書館の整備による滞在時間の増加を考慮 |
駐車台数(台) | 102 | 126 |
項目 | A 来館者目標数(人) |
平日 | 1,200 |
休日 | 1,800 |
備考 | 利用登録率の目標(全国の貸出密度上位の自治体と同程度)及び他市先進図書館の利用状況等から |
項目 | B ピーク率(%) |
(ピーク1時間あたりの来館者数)/(日来館者数) | |
平日 | 13.6 |
休日 | 14.4 |
備考 | 現花巻図書館の曜日別時間帯別利用統計(H28~R1、R5年度)から |
項目 | C 自動車分担率(%) |
(自動車による日来館者数)/(日来館者数) | |
平日 | 79.6 |
休日 | 81.5 |
備考 | 現花巻図書館の利用状況調査(R1年度)から |
項目 | D 平均乗車人員(人/台) |
(自動車による日来館者数)/(日来館自動車数) | |
平日 | 1.16 |
休日 | 1.52 |
備考 | 現花巻図書館の利用状況調査(R6年度)から |
項目 | E 平均駐車時間係数 |
(平均駐車時間)/60分 | |
平日 | 0.91 |
休日 | 0.91 |
備考 | 現花巻図書館の利用状況調査(R5年度)の結果に 新花巻図書館の整備による滞在時間の増加を考慮 |
駐車台数(台) | |
平日 | 102 |
休日 | 126 |
最終的に、花巻市と人口規模が近く、新花巻図書館と同規模の図書館を整備した他自治体の整備事例では、111台が平均になることも考慮し、新花巻図書館に必要な駐車場台数の目安を120台としました。
新花巻図書館に必要な
駐車場台数の目安
およそ120台
2.図書館事業費等の比較
比較調査報告書では、JR花巻駅前と総合花巻病院跡地の案を合わせた12案について、それぞれの配置や事業費を積算しました。事業費の観点から3つの配置案についてイメージパースを作成しておりますが、さらに図書館の使いやすさの観点から、図書館は2階建てとし、JR花巻駅前と総合花巻病院跡地に建設する2案を比較することにしました。
※検討した配置案については、下記の概要版・報告書をご覧ください。
JR花巻駅前
駅に隣接するスポーツ用品店と多目的広場の一部を使って、2階建て図書館を建設する案です。駐車場は、図書館の南側に38台新設します。
花巻駅南第2駐車場は、西側の市道を駐車場の敷地に含めて改修し、駐車台数を60台増設。全体で98台分を新たに確保します。現在の花巻駅南駐車場の稼働状況を確認したところ、収容力181台に対し60台程度の空きが日常的にみられることから、駐車必要台数である120台をカバーできます。
事業費は、JR東日本からの土地購入費と既存建物の解体費、線路保守管理用の入り口設置費を含めて、総額約39.9億円と算出しました。
事業費の内訳
概算事業費 約 39.9 億円
総合花巻病院跡地
総合花巻病院跡地の盛土をしていない北側で急傾斜地などの法規制がない場所を使って、2階建て図書館を建設する案です。
駐車場は、建物の南側に118台新設。芝生広場も建物に隣接して整備します。
北側や東側斜面は、急傾斜地崩壊危険区域などとなっているため、現状では建物を建てることはできず、立ち入りも制限されます。また、斜面の一部は花巻城の堀跡にもなっているため、斜面は芝生などで緑化して保全します。
事業費は斜面の緑化費用なども含めて、総額約36.3億円と算出しました。
事業費の内訳
概算事業費 約 36.3 億円
※あくまで現時点でのイメージであり、外観を含めて、今後、設計により変更します
比較調査結果に関する市民説明会
市内4地域において市民説明会を開催しました。
日にち | 時間 | 場所 | 参加人数 |
2024年 11/10(日) |
14:00~15:00 | 生涯学園都市会館(まなび学園) 2階AVルーム |
52人 |
11/11(月) | 18:30~19:30 | 大迫交流活性化センター 大会議室 |
9人 |
11/12(火) | 18:30~19:30 | 東和コミュニティセンター 多目的ホール |
25人 |
11/14(木) | 18:30~19:30 | 石鳥谷生涯学習会館 3階大会議室 |
16人 |
市民会議
建設候補地に関する比較調査結果資料をもとに、それぞれの候補地ごとにメリットやデメリット
などを話し合い意見集約を図る、市民どうしの対話型による市民会議を開催しています。